十二支 de ロケンロール

あけましておめでとうございます。寝正月で膨らんだ腹がようやく5mmくらいは復旧した感じがする、野良プログラマ Mariyudu です。

ここ数ヶ月、プライベート時間はギター演奏なぞをこんな処に晒すことに腐心していたせいで、bLog を書くのから遠ざかってました。いくら歳を重ねても時間配分が下手ですな… 今年もボチボチやっていこうと思いますが、どーも「bLog 書くにゃ何か作らないと」みたいな脅迫観念が出てきたような気がしなくもないので、今年一発目は肩の力を抜いて音楽レコメンドめいたものを。

正月休みにいつものように RSS リーダーに溜まった新着ブログ記事を読んでたら、今年の干支の辰(ドラゴン)をジャケットにあしらったアルバムを集めて紹介されている方がいました。「じゃ、十二支全部集まるかな?」と単純な思いつきで自分が聴いてきたロック・アルバムからチョイスしてみました。お題もアホっぽく「十二支 de ロケンロール」、いえー。

子:Humble Pie - Street Rats
スモール・フェイセズの血筋をひく、熱くて一途なハードロックバンド。この'75年のラストアルバムは評価は低いですが、ビートルズ好きな自分としてはカバーが3曲も入っていて無視できないです。ジャケットは映画「ウィラード」を連想させて一寸気味悪いですがw ちゅー
丑:Pink Floyd - Atom Heart Mother
重厚長大な'70年代のプログレシーンを象徴するピンクフロイドの代表作ですね。洋楽にカブれはじめた厨房の頃は訳もわらかずただ有難がって聴いていましたが、今では「If」のようなコンパクトなナンバーが好きです。うっしっし。
寅:Tiger in the Rain - Michael Franks
'70年代のマイケル・フランクスは最高ですねー。このアルバムは「スリーピング・ジプシー」のようなキラーチューンは持っていないのですが、そのぶんスッと背景に溶け込むような透明感があります。上善、水の如し。そういば、AOR と呼ばれていたこの手の音楽は現在、iTunesStore あたりじゃジャズに分類されてるんですな。がるる。
卯:Jump! - Van Dyke Parks
アメリカ音楽の光も影も知り尽くしているヴァン・ダイク・パークスが'83年に紡いだ、ほっこり明るいカントリー・ミュージカルレビュー。とある童話のシリーズをモチーフに作られたとか。お子さんをお持ちなら一緒に聴いてみて。ぴょんっ
辰:Spitfire - Jefferson Starship
飛行機から宇宙船に進化したジェファーソン中期の傑作ポップアルバム。といいつつ、このアルバム聴いたのは割りと最近なんですよね。サイケだった飛行機の頃はともかく、この長寿バンドのアイデンティティが何処にあるのか、私ゃよくわからんのですよ。まぁ、そういった面倒臭い文脈から離れて聴いたほうが正解かも。ジャケも中華料理屋に飾ってありそうな、なんちゃって東洋風味なのがいとをかしw
巳:Killer - Alice Cooper
ヘヴィ・メタルに分類されるロックはあまり聴かないんですが、この人はイイですねぇ。出自としてはグラム方面なのですが、音楽にさほど物語性を感じられず、むしろ AC/DC みたいな下半身直結っぽい振り切れ具合というか、ある種の悟りというかw そんなところが好きです。
午: Stampede - Doobie Brothers
主にエッジの立ったブリティッシュロック方面から洋楽に入り込んでいった私なので、ドゥービーに代表される「ベタ」なアメリカンロックを聴き始めたのは結構あとになってからでした。それが今じゃ、この手の音が一番キモチいいって、歳とったんだろうなー。 …ひひーんっ
未:RAM - Paul McCartney
'71年、ポールのソロ第二作です。確かに何処に的を絞ったらよいのかみたいな、才能を持て余しているふうな迷いが見て取れないこともないですが、だからといって当時酷評されたってのも大きな期待の裏返しでしょうね。けど私、このアルバムが一番好きかも。「アンクル・アルバート/ハルセイ提督」の出だしでの We're so sorry, Uncle Albert... を聴くと今でもゾクッときます。
申: Naked - Talking Heads
'80年代の最重要バンドのひとつ、トーキングヘッズのラストアルバム。デビュー当時の鋭い批評性が次第に鈍化していき、最後は陽気でファンキーな無国籍ポップになっちゃいました… てのは某ロキノン的解釈? w
酉:Atomic Roooster - Atomic Rooster
このバンド、非常に頻繁にメンバーチェンジや離合集散を繰り返した、ハードロック道場みたいな趣がありますが、やはり一番評価が高いのはこのデビューアルバムですかね。こんなふうな男臭いボーカルって、メタル系はともかくメインストリームではめっきり聴かなくなりましたねぇ。ジャケは鷲かコンドルみたいにも見えますが、まぁバンド名が「雄鶏」ってことなので…
戌:There's One in Every Crowd - Eric Clapton
クラプトンのソロ作の中じゃこのアルバムが一番好き、って人は私以外にも多い筈。ソロになってからの芳醇な米南部音楽への旅はこのアルバムがいちおうの到達点だったかもしれなせん。って偉そうにカマしてますが、若い頃はこの良さが分かんなかったよなー…
亥:Sad Pig Dance - Dave Evans
干支の最後、猪はずいぶん探しましたが結局見つけられなかったので豚で、と思ったらこれも結構少ないんですよねー。ピンクフロイドの「アニマルズ」あたりがすぐ思い浮かぶけど、豚がちっちゃくて殆んど「点」だもんなー… という訳で、必ずしもロックではないかもしれませんが、このデイヴ・エヴァンスというシンガー・ソングライターを。ギターがかなり達者な人で、このアルバムもアコギ・インスト・オンリーとなってます。


という訳で、疲れましたw 亥年のあたりで「止めときゃよかった」と思いましたが… さて、根がバカなのでこれに懲りず、今年も色々なものを色々なかたちでアウトプットしていきたいと思いますので、どーぞよろしく。