ServersMan@VPS 利用記

2ヶ月程前になりますが、かれこれ10年以上運営してきたプライベートサイトの引っ越に迫られ、移転先サービスに DTI の ServersMan@VPS Standard プランを選びました。そして先頃の7月初頭に引越しを完了、運用を開始してひと月半程経つので、状況をレポートしてみようと思います。

レポートの前に、ざっと経緯等の説明を。まず、ServersMan@VPS を選択した理由(それ程シビアに比較検討した訳ではないですが)は以下のようなものです。

  • 仮想化技術を採用していて、root 権限が使えること。主目的は Web サイトの運営ですが、様々なソフトウェアの検証や導入、システム開発等あれこれ多目的に使うので、root 権限はマストでした。
  • メモリ割り当て量が比較的多めに思えた。というのも、以前仕事で使った某社の Xen ベースレンサバは月額3千円以上するのに、メモリ160MBで ruby の gem すらまともに動かなかったですから。
  • 物理サーバが国内なので、低レイテンシが期待できる。
  • 低コストなこと。特に初期費用が0円で、なおかつ最初の2ヶ月(最大)も無料なのは訴求力がありました。レンタルサーバは実際のところ使ってみなければ品質が判断できないものです。初期費用を支払った挙句、使い物にならずに即解約というバカバカしい事態も有り得る訳で、これは他の会社も見習って欲しいものです。
  • 経営母体が比較的しっかりしていそうだったこと。

また、不安に思った点も挙げておきます。

  • 利用申し込みに対して「今とっても申込殺到なので暫く待ってね」な旨のメールがあったきり、正式な経過報告は皆無でした(Twitter 上で若干の発信はありましたが)。結局利用できるようになったのは2週間後のことでした。現在では申込後数分で利用できるらしいです。
  • プレス上で、仮想化技術が Xen ベースの独自開発である等の誤った情報が伝えられ(実際は OpenVZ)、またそれに対して DTI のオフィシャルなコメントが見当たらなかったこと等。
  • Twitter での発信アカウントが複数あったり、技術に詳しくないスタッフが対応しているように見えたり、やや混乱している印象があった。
  • メンテナンスによるサービス停止のアナウンスが、当初非常に多かった。最近では落ち着いてきたようですが。

さて、利用開始当初の一番大きな懸念は、利用者の増加に伴ってサーバハードウェアやネットワークインフラのリソースが快適に使用できなくなるのでは? という点でした。そんな訳で、最低でもメモリの余裕度と物理プロセッサの負荷度合いは把握しておきたく、運用開始後に空きメモリ量やコンテクストスイッチ数等を vmstat でロギングするようにしてました。ここ一ヶ月の状況はこんな具合です。

ご覧のように、まだこれといって稼働プロセスを加えていないこともありますが、メモリ的には余裕のよっちゃん(死語)です。コンテクストスイッチは気持ち増加傾向にあるっぽいですが、体感的にはレスポンスも良く、極めて快適に感じています。いずれにせよ、もう少し観察を続ける必要があるでしょう。このサービス、展開の仕方も意欲的で日の丸ITの停滞感にあって抜きん出た印象がありますので、この品質がずっと続くことを願っています。ガンガレ、ServersMan@VPS